『未成年』なんていらない
「フフフ。レムいないから誰もあんたを助けてなんかくれないわよ?ほら、謝りなさいよ?『奴隷の分際で調子に乗ってすみませんでした。』ってね!」

グリグリとひなりの頭を踏みにじる荒野。
ひなりは、震える拳をぎゅっと握りしめて、小さな声を絞り出した。


「嫌…」


教室がしんと静まり返った。
しかし、静寂は荒野によってすぐに掻き消された。

「はあ?!あんた、今何て…」

言いかけた荒野を真っ直ぐに見つめて、ひなりは、今度は大きな声で言い放った。
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