『未成年』なんていらない
「…り…ひなり?ひーなーりー!どうしたのぼーっとして!」

レムに呼びかけられて我に帰るひなり。

「ああ、ごめんレム!何?」

「もー!ちゃんと聞いといてよー!この後2人でプリ撮って帰ろって言ったの!」

「あ、うん!行く!」

ひなりはレムと手を繋いで教室を出た。

「今日はうちらの進級祝いってことで、クレープも食べない?」

「うん!いいね!」

レム以外の人とはあまりコミュニケーションを取れない大人しいひなりは、サバサバして友達も沢山いるのに自分と仲良くしてくれるレムのことが本当に大好きなのだった。

先生とは必要最低限しか話せなくても、レムが居れば良い。
と、この時はそう思っていた。
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