First story
右から3番目、前から2番目。
“12番、都秋 澪”
そう書かれたプレートが置いてる澪の机に鞄を置くと、咲希も同じように澪の斜めの机に鞄を置く。
席近くてよかった、と思った瞬間、数人の男子が教室に入ってきた。
「うわ、澪じゃん! 周防(すおう)も同じクラス? 最悪なんだけど! マジで!」
周防というのは咲希の苗字だ。
澪たちにそう言って ふざけたように笑ったのは 去年同じクラスだった タクミ。
“拓実”って漢字は嫌いらしいから 澪の頭の中でカタカナに変換されるタクミは、小6の時に1番仲の良かった男子だ。
「なーに言ってんの! 嬉しいくせに?」
「嬉しくねーけど よろしくしてやるよ」
「はいはい、よろしくー。あははっ」
タクミの名前が 澪のとなりにあったことは気づいてた。
でも気づいてない振りをした。
“12番、都秋 澪”
そう書かれたプレートが置いてる澪の机に鞄を置くと、咲希も同じように澪の斜めの机に鞄を置く。
席近くてよかった、と思った瞬間、数人の男子が教室に入ってきた。
「うわ、澪じゃん! 周防(すおう)も同じクラス? 最悪なんだけど! マジで!」
周防というのは咲希の苗字だ。
澪たちにそう言って ふざけたように笑ったのは 去年同じクラスだった タクミ。
“拓実”って漢字は嫌いらしいから 澪の頭の中でカタカナに変換されるタクミは、小6の時に1番仲の良かった男子だ。
「なーに言ってんの! 嬉しいくせに?」
「嬉しくねーけど よろしくしてやるよ」
「はいはい、よろしくー。あははっ」
タクミの名前が 澪のとなりにあったことは気づいてた。
でも気づいてない振りをした。