陽空〜甘酸っぱい恋の欠片見つけました~
「みんな、準備行くってよ」


「あ、うん」


制服に着替え直して、メニュー表作ったりとしなきゃいけない。朔には言えずいつも通り家に帰った


「芽衣、当日俺のパーカー着たまま接客してくんね?」


「みんなしないし、ダメだよ多分。」


私も、言いたいよ。制服にして。って


「お前、俺似合ってなかった?」

「あほ。かっこいいのは言わんでもみんなの視線でわかるでしょ」

「でも、芽衣は俯いてただろ?」

見てたらしい。なんで?って後ろから抱きしめてきてそう言われたその行動一つ一つこそが胸が高鳴る。なんでってそりゃ…


「かっこよすぎる。またファン増える」


「お前が特別って話しただろ」


「そうだけど、不安なのは心配なのは朔だけじゃないってことだよ!わかって…」

わかってるよ、って。ごめんな?って朔の声にそれ以上は言えなかった。当日朔と居ることは出来ないんだろうな


「準備ってあっという間だよな」

「もう、明日だもんね」


当日、朝から執事姿の朔を見る。かっこいいなって始まったばかりなのにもう話題になってた朔のこと、みんな見たいんだって


「安心しろ、芽衣。ほかの女には特に興味ないから」


逐一言ってくるのには笑っちゃったけど安心させてくれようとしてるのは伝わるし優しさだなって思う


「いらっしゃいませ」

私も文化祭楽しもう。朔の姿見ながら、ね?
朔は、接客に入ると次々と女子がやってくる優しい笑顔に赤くなる女子達見てるのも嫌になるくらい朔は笑顔を振りまく。だからファン増えるんだよ


「お飲み物は何にしますか?」

接客しなきゃ行けないのは私も同じ。男子の視線が痛いけど、さらに女子は痛いけどこれが用意されたものなんだから。


「芽衣ちゃん!休憩がてら回っておいで」

「いいの!?やった」

朔もそろそろだって言ってたしチャンスはあるね。
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