陽空〜甘酸っぱい恋の欠片見つけました~

弥生〜決〜

3月。一年の終わり、もう最上級生になるんだって違和感しかないけど卒業したらどうなるんだろうって不意に頭に浮かんだ疑問

「あと1年だな、芽衣」

「同じ大学…行けるよね?」

大丈夫だ、と頭に手を乗せて髪をクシャッとして撫でてきた。頑張ってるのはちゃんと知ってるよって言ってくれたからまた頑張れるって心にちゃんと言い聞かせた。また進路調査の紙が回ってくる志望してる大学を書いて提出した

「原田、ちょっといいか?」

放課後、朔に呼ばれていたのに…進路の先生から声かけられて職員室に行くことになった。

「志望、ほんとにここでいいのか?」

「もちろんです。この学科がいいんです」

「今のお前の成績なら上にいけると思うけどほんとにいいんだな?」

朔と同じじゃなきゃ意味が無い。うえにいけるっていってくれたのはうれしいし、それだけ頑張ってるからね。

「生島にも言おうとしてたんだお前ら揃ってそんな下の大学じゃなくていいんだぞ」

やりたいこと、やれなきゃ意味がないからと伝えて職員室をあとにした出ると朔が私の荷物持って待っててくれて帰ろって言ってくれた

「何、待ってたんだね?いいのに帰っても」

「芽衣と帰るって決めた日は一緒に帰りたいんだ。で?先生になに言われたの」

「…今回の進路でね、もっと上選んでも大丈夫だと思うって言われたんだよ」

「どうせ俺にも同じこと言ってたんだろ?」

「うん、言ってた。正直そこには目はいかなくて今選んでるとこがいいって言ってきたよ」

そうは言ったものの…頭には迷いというものがグルグルと巡っていた
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