陽空〜甘酸っぱい恋の欠片見つけました~
また、遠くなりそうな朔。こんなに近くなったのにどうして離れていくの?

「嫌だ。芽衣、嫌なことはちゃんと言うって俺との約束は?芽衣を守るためだよ?言わなきゃわかんないし」

「わからない?少しぐらい気づいてくれてもいいじゃん」

「芽衣…怒ってんのか?」

朔のその感じがなんか嫌だった。何も分かってない感じとか私が気にしないと思っているのかわからないけど。怒ってるよ、そりゃ朔が他の女の人と一緒にいるの見かけて心広くいられるほど、できた人じゃない……それくらいわかって欲しいんだ…よ?

「わからないんならいい、勝手にすればいいじゃん」

「玲さんとのことかよ、先輩のこと下の名前で呼んだからか?親しげに話したからか?送ってもらったりしたからか?」

……今更そんな質問投げかけないで欲しい。そうだってことくらいわかって欲しかった。彼女がいるってその先輩気づいたら私に詰め寄るんじゃないかって怖いこともわかって欲しい

「だったら?朔の何も考えずに行動することが傷つくことくらいわかってよね!その先輩に彼女だって言ったりなんかして、詰め寄られるんじゃないかって怖いことも…今までを知ってるならわかって欲しかった…」

答えなんて聞きたくもないから、部屋へと戻った。朔は追いかけて来る訳もなく…嫌われちゃった、かな……
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