陽空〜甘酸っぱい恋の欠片見つけました~
ベッドにある枕を抱えて顔を埋める、涙が止まらなかったあんなこと言うつもりもなかったのに嫌われたら嫌なのに……朔、ごめんなさい…と埋めながら言う

「俺こそ悪かった…お前をまた泣かせるなんて」

「へ……」

着いてきてたんだ…朔は私を抱きしめてごめん、とだけ言ったごめん、って。その続きで

「あとね。1週間でバイト終わるんだ。だからあと少しだけごめん、その後に俺と出かけよう?芽衣。」

「ばか……今言うか」

「お前と出かけるためだっつーの…ほら、学校始まるとデートとか出来なくなるし…受験終わるまでさ」

人の気持ちって簡単に変わっちゃうのかな、嬉しい気持ちでいっぱいになるあんなに泣いてて、嫌がって、怒ってたのにバイトしてる理由がまたかっこいいもので…朔とデートが春休みの中であるなら今回は、そんなに酷くならないのかもね。あと1週間ならね。

「芽衣、ごめんな?ほら、顔上げて?」

星空が見える窓を横目に朔がキスしてきて、戸惑う私好きなのは芽衣だけだって何度だって言ってやるからなんて言われたら…さらに好きになってしまうものです

「ごめんね、あんなに言っちゃって」

「俺こそ、色々ごめん。」

デート、楽しみにしてるからね。朔に抱きしめられて、またその日まで頑張ろうって誓った。
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