陽空〜甘酸っぱい恋の欠片見つけました~
おんぶしてもらい、みんなの所へ追いつくみんな何やってんだって笑ってたけど結構大変だったんだよ。ゴールしたけどすぐに朔は囲まれてしまった。人気者、だからだね。痛い足を引きずりながら救急箱を持ってる先生の元に、手当をしてもらい自由時間になったから私はみんなの元を離れ部屋へと戻ることにした。楽しそうなみんなの声を聞きながらベッドへと腰掛けた。


朔からは特に何も無かった、それを待ってた私は少し悲しかった。少しくらい、何かあってもいいんじゃないかな。それが朔なのかもしれないけど…なんて考えてたらトントン、そうノックが聞こえてドアを開くとそこには


「朔!?ここ、女子の階だよ!?」


「お前がどっか行くからだろ」



「探してたの?」



囲まれたあともいなくなったことに気づいて探してくれたらしい。怪我してるからって言ってたんだよね、他人事!って思ったけど



「で、足は大丈夫なのかよ」


「一応手当してもらった」


包帯をしてもらったのを見せると気づかなくて悪いなって謝ってきた、別に朔が悪いわけじゃないのにな…



「少しの間、治るまで俺の自転車の後ろにでも乗れ」


「へ?あ、危ないからいいよ……」



いいから、俺になにかさせてくれ。そう言って治るまでずっと朔はいたんだ隣に。
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