夏のソラの雪
水色のベッドの上で
ごく普通のマンションの、普通の一室。




いくら普通だって初めて来るところは緊張する。




それが、




「愛与っ!」





真雪ん家なら尚更だ。




玄関の扉の前で視線を泳がせていた俺に、嬉しそうな笑顔が飛び込んできた。





いつもと同じ、鼻の付け根をくしゅっとさせた笑顔はいつもより頬の赤みが薄い。




真雪の顔を見れて嬉しいのと、熱を出させてしまった申し訳ない気持ちとがゴチャゴチャになる。




何も言わずに手のひらで頬に触れれば、




真雪は驚いたように俺を見上げてる。




そんなもん無視して、真雪の体を自分の方へと引き寄せた。




そのまま、華奢な体をぎゅっと抱き締めて、




「めぐっ……んっ」




ちっちゃい唇を塞いで、言葉を遮った。




角度を変えながら、何度も啄むように真雪の唇に触れる。





腹のもっともっと奥から湧き上がる感情に、




理性が吹っ飛びそうだ……。
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