夏のソラの雪
真雪の望み通り、部活に復帰して三日程が経った。




珍しく毎日朝夕の練習に出てたけど、




今日は生憎の雨で、真雪と落ち合う為の屋上に入れない。




「全然ボール触らないね」




屋上の入り口の前に座り込んだ俺の隣で、真雪が肩にもたれながら尋ねてくる。



「……ペナルティ。ずっと部活サボってたから」



「そっかぁ……。でも」




走り回る愛与を見るのも好きだよっ?



言って鼻の付け根をくしゅっとさせる。



「……うるせぇ」



目を逸らしながら真雪の髪を荒っぽく撫でた。



よく恥ずかしげもなくサラッと言えるよな……。




まぁ……。



それに喜んでる俺も俺だけど。





「なぁ」



「なにっ?」




俺に乱された髪を直しながら真雪がこちらを向いた。




「今日、一緒に帰る?」




雨で流れて部活は無い。




真雪が見たいって言うから、大会まで部活は真面目に行くつもりだけど、




ホントならずっと真雪と居たい。





うんともすんとも言わないで真雪は、チラチラと視線を泳がせている。




なんか俺、困らすようなこと言ったか……?
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