夏のソラの雪
さっきまで全然気にならなかった雨の音がガラス越しに聞こえる。
俺の目の前に居る二人は、まるでそこだけ時間が止まったみたいに見つめ合ったままだった。
「真雪っ!」
止まった時間を動かしたのは、慌てて駆け寄ってきた知海とかいう真雪の友達。
立ち尽くしたままの真雪の手を取った知海は、
「……今日はわたしが連れて帰るからっ」
何やら言いたげな顔で俺を見た後、
真雪の手を引いて足早に去っていった。
知海に手を引かれる真雪は俺の方なんて一回も見ないで、
目を見開いたまま真雪を見つめる泰希を名残惜しそうに見ていた。
なんだ、これ……?
頭が状況についていけてない。
ぼんやりと真雪たちの背中を見送っていた俺に、
「……去年まで付き合ってたんだ。真雪と」
聞きたくない言葉が耳に貼り付いてきた。
俺の目の前に居る二人は、まるでそこだけ時間が止まったみたいに見つめ合ったままだった。
「真雪っ!」
止まった時間を動かしたのは、慌てて駆け寄ってきた知海とかいう真雪の友達。
立ち尽くしたままの真雪の手を取った知海は、
「……今日はわたしが連れて帰るからっ」
何やら言いたげな顔で俺を見た後、
真雪の手を引いて足早に去っていった。
知海に手を引かれる真雪は俺の方なんて一回も見ないで、
目を見開いたまま真雪を見つめる泰希を名残惜しそうに見ていた。
なんだ、これ……?
頭が状況についていけてない。
ぼんやりと真雪たちの背中を見送っていた俺に、
「……去年まで付き合ってたんだ。真雪と」
聞きたくない言葉が耳に貼り付いてきた。