夏のソラの雪
黄色は希望……。
青は信頼……。
ピンクは愛……。
……千切れたプロミスリングは……。
俺の手の中にあるプロミスリングに触れながら、
冷たく柔らかい指先の持ち主は、小さく囁いた。
聞き間違えるはずの無いその声に、
焦るような気持ちで開いた瞳を、上に動かせば……、
「……おはよっ。気持ちよさそうだったね」
鼻の付け根をくしゅっとさせた笑顔。
夢の続き……?
違う……違うっ!
「っ!?」
慌てて体を起こした俺の正面から、
「愛与っ!」
飛び込んできたのは、紛れもない……、
真雪自身だった。
俺の体に力強く抱き付く真雪を、俺は恐る恐る両手で包んだ。
両手に触れた真雪の感触で漸く実感する。
真雪が、俺の傍に居ることを……。
「愛与っ……わたしがんばって、ちょっとずつだけど……強くなったよ?」
はにかんで俺を見上げた真雪は俺の手を取り、
そっと自分の額に触れさせた。