INFATUATOシンドローム 2



なんかムカつくな?


恭「場所変えようか?」


そう言われて気づく。ココは教室の前廊下。

先輩が1年教室の前にいるだけで注目を浴びるのに、それが学校のトップとなれば更に注目を浴びるに決まってる

大人しく着いていこうと考えていると


「璃夢!」


後ろから声が聞こえた。視線をずらすと


璃夢「翼!雪くん!」


二人が私のところに走ってきているのが見えた


恭「…チッ……邪魔が入った。」


ボソッと何か言った先輩は私の手に何かを握らせると


恭「今日は帰るわ。じゃーな、璃夢ちゃん?」


そう言って帰っていった

……………なんで【ちゃん】付け?


翼「璃夢!大丈夫か!?」


私は手の中のものをズボンのポケットに入れた


璃夢「大丈夫だよ!落し物届けに来てくれただけだから!」


翼「アイツがそれだけの用でわざわざ来るわけねぇだろ!?」


雪「何を話した?」


怖い怖い!二人とも顔怖いから!!


璃夢「ホントに落し物届けてくれただけだから!」


後ちょっと脅されたぐらいで!


翼「何渡された?」


そこまで見てたの?


璃夢「コレだよ」


雪「……それ、GW明けテストの成績?」


璃夢「うん、昨日図書館の前で落としちゃったらしいんだけど気づかなくって」


嘘はついてないもん。渡されたものもう一つあるけど


翼「ふーん?」


翼は納得してないような返事をすると先輩が歩いていった方を見て睨んだ


璃夢「翼?」


翼「…目、つけられたか」


目つけられた?


翼「しばらく一人で行動しない方がいいかもしれない」


璃夢「……大丈夫でしょ?」


いくら日比谷先輩が悪い人で、卑怯なことするゲス野郎だとしても、大和さんの監視下にあるこの学校で何が出来るって言うの?

《所々に怖い発言が…》


翼「だとしても、何もしてこない確証もないだろ?」


いやまぁ、そうなんだけど…


翼「とにかく!日比谷恭に出くわしたら逃げろ!?いいな!?」


そう言われてしまいました。

翼が日比谷先輩をよく思ってないのは知ってたし、私もあまり関わりたい人ではないので翼の言う通り、日比谷先輩を見かけたら逃げることにしよう!



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