INFATUATOシンドローム 2
そして音楽準備室に着くなり、私の作ったお弁当をかき込むように食べ始めた
………そんなにお腹すいてたの?こんなに早く食べる胡桃先輩、初めて見たよ
パンッ
理緒「ご馳走様でした!」
合掌をしてちゃんと挨拶をする胡桃先輩。
初めの方はイタダキマスすら言わなかったのにゴチソウサマちゃんと言えるようになって!お母さん嬉しいっ!
《誰が母親だ》
理緒「ねぇねぇハムスターちゃん!渡したいものがあるんだけど受け取ってくれる?」
璃夢「渡したいものですか?」
なんだろう?あ、それ渡したかったから凄い勢いで食べてたのかな?
いや、ただ空腹だっただけだよ。だって胡桃先輩だもん。
《何気に失礼》
理緒「目瞑って?」
璃夢「えっ?目瞑るんですか?」
理緒「いいから!いいから!それとも目隠しされたい?ネクタイでなら目隠し出来るよ?」
そう言って自分の制服のネクタイを緩める仕草をした
璃夢「…瞑ります…」
理緒「そう?それは残念」
残念と言いつつ全然残念そうな顔をしてないよ…
わざわざ胡桃先輩のネクタイを使って目隠しするくらいなら、自分で目瞑るよね。そりゃ。
しわくちゃになっちゃうと面倒だしね。
理緒「いい?目を開けちゃダメだからね?」
璃夢「はい。」
大人しく先輩の言う通りに目を閉じた。
それにしても何貰えるのかな?あ、これって手出てた方がいい?
そう思っていると、胡桃先輩が目の前にいる気配がした
…………なんか近くない?私の気の所為?
璃夢「胡桃先輩?」
気になって声をかけてみると
理緒「っ…何?」
やっぱりすごい近くから声がした。