INFATUATOシンドローム 2
璃夢「月城先輩!絶対人違いです!」
龍虎「イヤ、お前は小さかったからな。覚えてないのも無理はないのかもしれない」
璃夢「確かに僕、【小さい頃の記憶がない】ですけどこの子と別人であることは分かります!」
そんなにおしとやかな感じじゃなかったと思うよ?私の小さい頃。
白いワンピースなんて、どこかのお嬢様しか着ないよ。私お嬢様には程遠いし。
まぁ白い道着なら着たことあるけどね。
『うんうん』と頷きながら勝手にひとりで納得していると…
ガシッ!
璃夢「へ?」
翼「お前!記憶ねぇの!?」
翼がビックリしたような顔で私の肩を掴んできた。
璃夢「え、うん。そんなに驚くようなこと?」
翼「いつ記憶失くしたんだ?なんか、あったのか?」
もしかして、心配してくれてるのかな?
璃夢「大丈夫だよ?いつ失くした…のかは覚えてないんだけど…頭をぶつけたとかじゃないから至って健康!」
そう言って私は【元気モリモリ】ポーズをした。
龍虎「……それは…本当か?」
月城先輩も驚いたような、そして少し悲しんでいるような表情をしていた。
龍虎「何が原因で…記憶が失くなったんだ?」
原因……原因か…。
璃夢「私自身、記憶がなくなった自覚が無くて…家族と会話してる時にお母さんが気づいて…。」
翼「そんなことがあるんだな…。記憶がなくなったことに誰も気づかなかったなんて…。」
雪「あまり会話しない家族なんてことでは無いんだろ?」
璃夢「うん!家族仲良かったから!」
会話と笑いが耐えない家庭だよ!我が家の自慢だね!