INFATUATOシンドローム 2



スケッチブックに描かれた自分の絵を見てそう語ってくれる月城先輩…。


龍虎「なぁ……お前が俺の妹なんじゃないのか?ほんとうは…覚えてるんじゃないのか?」


璃夢「…………月城先輩、僕は男です…。あなたの妹ではありません…。」


龍虎「………俺は…お前が妹だって信じてる…。無理に嘘をつくな」


確かに私は女だけど…。月城先輩の妹じゃないことは確かなんだもん…。


璃夢「じゃあ僕が女じゃないって証明のためにタイマン張ってくれませんか?」


龍虎「……無理だ。俺はお前とはできない。傷をつけそうで怖いからな…」


そう言ってスケッチブックを閉じ、月城先輩は去ってしまった


ダメだったか……落ち込んでちゃダメだ!だったまだ始まったばかりだもん!

次だよ次っ!

さーて!今は体育のことだけ考えよ〜!












璃夢「月城先輩!」


龍虎「……なんだ」


璃夢「僕とタイマン張ってください!」


龍虎「イヤだ。というか、お前はこんなところ入ってくるな」

グイグイッ


璃夢「えっ、でも!」


龍虎「お前は職員トイレでも使わせてもらえ」


そう言われ、何故か男子トイレを追い出されてしまった。

別に今は人もいなかったし……。


龍虎「それと俺はお前とタイマンはしない」


璃夢「イヤです!タイマン張ってください!」


龍虎「嫌じゃない。駄々をこねるな」


璃夢「こねてません!!タイマンしてくださいよ!」


龍虎「……俺の妹も、そうやってよく駄々をこねて俺が折れるのを待っていた。お前は俺の妹なんだろう?」


璃夢「ち、違います!!」

キーンコーンカーンコーン


璃夢「じゃ、じゃあ戻りますね!!」


くそー!結局、タイマン張ってくれるって言ってくれずに休み時間が終わってしまったっ!

もう!次だ!次!


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