INFATUATOシンドローム 2
恭「んじゃ、ちょっと黙っててね?」
璃夢「んぐっ!」
そう言われ、また口を布で覆われた。
やってしまった!折角話せたのに!ひと叫びしてやればよかった!
恭「もしもーし、誰か分かるか?」
いきなり独り言を言い始めたのかと思えば、どこかに電話をかけていた。
誰に電話かけてるんだろう?
恭「おーおー、デケー声で叫ぶなって。まだ何も言ってねぇだろ」
日比谷先輩も言ったように、電話の相手の人は大きな声で何かを言っている。
聞こえてきたのは『なんでテメェが電話してくんだ!あ゙ぁ?』という言葉だったような気がする。
恭「お前、今魁璃夢と一緒にいねぇか?」
『魁璃夢と一緒にいねぇか?』
何聞いてるの!一緒にいるはずないじゃない!だって、私は、ここにいる!
一体誰に電話してるのさ。
恭「一緒じゃねぇ?ふーん、じゃあソイツに伝言。【妹は預かった。返して欲しけりゃ探してみろ。ヒントは工場】以上だ。ちゃんと伝えろよ、八重樫」
八重樫!?電話の相手は翼だったんだ!
そう言った日比谷先輩は、まだ翼が何か言っていたにも関わらず電話を切った
そっか…私と仲のいい翼となら一緒にいると思って電話をかけたんだね。
恭「さーて、見つけるのに何時間かかるかな」
スマホをポケットにしまうと不敵な笑みを浮かべた日比谷先輩。
どうしよう…どうにかしないとっ