目つきの悪いあいつは
「う、うん。だから、その…。」



急にもじもじし始める男。

いや、姿は見えてないんだけどね、なんとなく。


ユナは黙っているが、おそらく首を傾げるあの可愛い仕草でもしているのだろう。


そろっと扉を開いて中の様子を覗いてみた。

ちょうどその時男がユナの肩を両手で掴んだところだった。



「わっ!?」



さすがのユナも驚いた様子だったが、男は気持ちが高ぶっていてそんな彼女に気がつかない。

次に男が両手に力を入れた瞬間……



一瞬何が起きたのか理解できなかった。

おそらくあの場にいたユナと男もだ。
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