目つきの悪いあいつは
「あっいたいた!リョウタとユナ!」


やや小走りにやってきたのは同じ班のアコ。


彼からチッと小さく舌打ちが聞こえた。


アコにはリョウタの睨みは効かない。

アコはリョウタから私を庇うように私の前に立ってリョウタにまたこの子を苛めてたの?と呆れた声を出している。


来た救世主っ!!



「この馬鹿がこんなところまで来てたから迎えに来てやったんだろうが。」


「まぁ、確かに少し離れすぎ…かな」


「…え?」




どうやら私は窓拭きに集中するあまり、廊下の突き当たりまで来てしまっていたようだった。


気づかなかった!!

リョウタが目線で馬鹿が、と言っている。
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