冷徹騎士団長の淑女教育
アイヴァンは涙を拭っていた指先を滑らせると、大きな掌でクレアの両頬を包み込むように覆った。
「クレア。もう二度と言わないから、よく聞け」
褐色の瞳を見開いて、クレアはアイヴァンの整った顔をしっかりと見据えた。
「俺も同じだ。本当の俺も、君との年の差と、置かれた立場にずっと苦しんできた。一生この想いを君に告げることはないと思ったが、もう限界だ」
クレアは大きな瞳を更に見開いた。
「それは、つまり……」
「愛している、クレア。近くにいても遠くにいても、隙間なく君のことを考えるほどに。アルメリアを離れる選択をしたのも、君の婚約発表を聞きたくなかったからだ」
クレアが息を呑むのと、アイヴァンが唇を重ねてきたのはほぼ同時だった。
息をつく間もないほどの甘いキスに、クレアは脳天まで麻痺するような感覚を覚える。
ようやく息ができるようになったと思ったら、目の前に濡れたアイヴァンの唇があって、心臓が大きく跳ねた。
クレアとは、放つ空気も骨格も異なる大人の男の艶っぽい眼差しは、クレアの胸をどうしようもないほどにざわつかせる。
「クレア。もう二度と言わないから、よく聞け」
褐色の瞳を見開いて、クレアはアイヴァンの整った顔をしっかりと見据えた。
「俺も同じだ。本当の俺も、君との年の差と、置かれた立場にずっと苦しんできた。一生この想いを君に告げることはないと思ったが、もう限界だ」
クレアは大きな瞳を更に見開いた。
「それは、つまり……」
「愛している、クレア。近くにいても遠くにいても、隙間なく君のことを考えるほどに。アルメリアを離れる選択をしたのも、君の婚約発表を聞きたくなかったからだ」
クレアが息を呑むのと、アイヴァンが唇を重ねてきたのはほぼ同時だった。
息をつく間もないほどの甘いキスに、クレアは脳天まで麻痺するような感覚を覚える。
ようやく息ができるようになったと思ったら、目の前に濡れたアイヴァンの唇があって、心臓が大きく跳ねた。
クレアとは、放つ空気も骨格も異なる大人の男の艶っぽい眼差しは、クレアの胸をどうしようもないほどにざわつかせる。