初恋リターンズ。
コトンと
私の目の前にハンバーグの乗ったお皿が置かれた。
「宮村さんちは戻ってきたんだよ」
お兄ちゃんは椅子に腰掛けた。
戻ってきた…?
「ここに住むのは2回目ってことだよ」
お姉さんはにこっとした。
でも、
ふたりともなんだか悲しそうに笑ってる気がした。
「雫ちゃんはよく日向と遊んでたんだよ
私のことなんて心百合(こゆり)お姉ちゃん!なんて言ってくれて」
「姉ちゃん」
一瞬だけ時間が止まった気がした。
「飲み物取りに行くから手伝って」
お姉さん…心百合さんは「わかった!」と笑顔で返事をすると2人でキッチンに歩いていった。
今、宮村くん遮った…?
でも、聞き返すことなんて出来なくて
私はお茶を1口飲んで、2人の背中を見つめた。