初恋リターンズ。





辺りを見回すと
向かいの歩道でお兄ちゃんが手招きしていた。




「置いてかないでよ…!」


「ごめんごめん

見える位置だから大丈夫かなって」




一言あってもよかったじゃん…!

私が頬を膨らますとお兄ちゃんは咳払いをした。




「えー…今日は

ここでご飯をご馳走になります!」


「ここ?!

ここってたしか2ヶ月前引っ越してきた…」




お兄ちゃんが立っているのはお向いの綺麗なおうち。

庭の手入れは行き届いていて、春の花が風で揺れていた。




「わ、私1回も喋ったことないよ…」


「大丈夫だって!

お兄ちゃんに任せろ」




お兄ちゃんはインターホンを押してしまった。





< 5 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop