愛しい君を殺したのは誰?
同じ部屋にいても、夜になっても、僕らは手を触れることさえなかった…

ただ、傍にいて、そして、話した…

ずっと奏の傍にいられることが、こんなにも幸せなんて…

しばらくはそれで良かった。

本当にそれで良かったのに…

なぜか突然、僕らの境界線が壊れてしまった。

僕は、奏を後ろから抱きしめてしまったんだ。

理性が効かないって言うのは、こういうことを言うのか。

でも、奏は…嫌がらなかった。

そのまま、僕らは…

僕が抱いているのは、幼なじみの奏?

そんなふうに全く感じないのは、なぜだろう。

僕は今、奏を女として見ている…

自分でもいやらしいと、すごく思う。

奏は、僕に抱かれてるのが嫌じゃないのか?

引け目を感じてるだけ?

本当は…




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