愛しい君を殺したのは誰?
お父さんがいなくなった上に、お母さんが犯人扱いされて…

奏は、突然、本当に暗い闇に突き落とされた。

家族の幸せが、一瞬で消えてしまったんだ…

どれほどの悲しみだっただろうと思う。

僕の幸せも一瞬で無くなったから、気持ちは痛いほど良くわかった。

長い長い悲しみのトンネルを、いつ抜け出せるのかもわからず、ただ、目の前が真っ暗だった感覚。

でも、まだ中学二年生の僕には、どうやって奏を守ればいいのか、きっとわからなくて、必死だったんだろう。

そして、僕は現実に目を向けた。

奏…

君の中で何かが壊れてしまったのか…?

僕の浮気を疑って怒ったこと…

それは、昔、君のお母さんがお父さんにしたことで、もし、お母さんがお父さんを殺したんだとすれば…

今回は、奏、君自身が先生を…

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