Open the door -運命の彼は日本代表?-
扉が開いてキックオフ
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——運命の出会いまで、あと18時間
「みなみちゃん、うちにお嫁に来ない?」
あぁ、こんなセリフをイケメンに言われたら、なんて素敵なんだろう。
おやつのマフィンを準備しながら、脳内がお花畑に突入しそうになっていた午後2時半。
私はどうにかすぐに思考を現実に戻して、そして、聞こえなかったことにした。
「へっ?」
「だから、結婚しないかい?」
『聞こえなかった』作戦は、どうやら空振りだったらしい。
「もう、高山さん!!高山さんがあと20歳若かったら考えます」
高山さんの悪い冗談を、無理矢理作った笑顔を貼り付けて交わす。
営業スマイルでスルー作戦。
今度はうまくいった、そう思っていたのに。
「みなみちゃん、いくつなんだい?」
高山さんの隣に座っていた車いすの井村さんが、真面目な顔して尋ねる。
「25歳です」
「25歳って……。高山さんが今より20歳若くても60歳代じゃないか」
井村さんの冷静沈着な答えに私たちの周囲にどっと笑いが湧き起こる。
知ってますよ、そんなこと。
冗談に決まっているじゃないですか。
だけど、皆が笑ってくれたから、まぁいいか。
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