Open the door -運命の彼は日本代表?-
「本日お伺いしたのも、出席予定の上司が急用で出席できなくなったためです。私が代理で参加することになりました。お孫さんも会議にも出席されるんですか?」


「もちろん。むしろみなみが家に来てくれてばあちゃんも喜ぶ」

嫌味たっぷりに、そしてあくまで事務的に言ったつもりだったのに、そんなのどこ吹く風という様子だ。

「まぁ、俺も嬉しいけど」

えっ?
形の良い瑛人さんの口からこぼれるように聞こえた言葉の意味がよく分からなくって、首を傾げた。

「なんでもねぇよ」

私の視線から逃げるように背を向けながらぶつくさと呟いて、無言で玄関にスリッパを出す。

きっと、家の中に入るようにという無言の促しだ。

私はその指示に従うことにした。

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