Open the door －運命の彼は日本代表？－

食事を並べるテーブルを全て拭き終え、今度は昼食と一緒に提供するお茶を注ぐ。

ポットから急須にお湯を注ぎながら、小さな欠伸を噛み殺した。

「何かあったの？今日は欠伸ばっかりしてるわね」

「すみません。気を付けます」


どうやら私の欠伸に気が付いたらしい先輩スタッフの黒木さんにこっそりと指摘されて、私は小さくなる。

「彼氏でも出来たの？みなみちゃんが欠伸連発なんて珍しいわね」

すっ、鋭い、黒木さん!!

たじたじになりながら否定すると、「彼氏できたら、すぐに報告しなさいよ」と黒木さんは笑いながら利用者の所に戻っていく。


私の寝不足の原因は、もちろん、瑛人のせいだ。