Open the door -運命の彼は日本代表?-
仕事を終えてから今までの時間帯、もう何度、スマホとにらめっこしているんだろう。

結局、あとは寝るだけって状況になったのは、22時の少し前。

いつもなら明日の仕事の準備を終えて、テレビを見ながらぼんやり過ごしている時間。


「明日もまた、職場に電話されたら困るもん」

自分に言い聞かせるように、瑛人に教えてもらった番号を押していく。

11桁の数字を1つずつ押すたびに、指先に入る力が増してしまう。

1コール
2コール
3コール

瑛人が電話に気が付かないってこともあるよね?
まぁ、それならそれで、ありがたい気だってする。

受話器から聞こえるコール音に電話に息苦しさに似た緊張感に耐えられず、脳裏にそんな考えだって浮かんでくる。

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