胎動
噂を聞きつけるだけじゃなくて、自分たちで行動していてもおかしくないくらい、パワフルだ。


「これ、見てよ!!」


夕夏が大きな声でそう言い、あたしと透へスマホを突き付けてきた。


何かの写真みたいだけど、目の前過ぎでなにも見えない。


苦笑しつつ身を離して確認してみると、そこには見たことのない女の子の写真が表示されていた。


グレーのブレザー姿だけれど、その制服も見たことがない。


「この子、妊娠してるのか?」


写真の子のお腹が膨らんでいることに気が付いたのは透だった。


制服にかくれて見えにくいけれど、確かにふっくらしているように見えた。


「これ、さっき言ったあたしの友達!」


夕夏が自信満々な表情でそう言った。


「妊娠してるの?」


「そう!」


あたしに質問に大きくうなづいた。

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