胎動
あたしは誰もいない公園に足を運び、ベンチに腰を下ろした。


座ると自分の体が重たくなっていたことに気が付く。


まるで本物の妊婦さんのようで、震えた。


「まさか、悪魔山へ行ったから……?」


あの日悪魔山へ行ってから自分はどこかおかしかった。


悪夢を見るようになったし、服のサイズも合わなくなった。


ただの偶然だとは思えなかった。


スカートのポケットからスマホを取り出し、もう1度悪魔山と検索をかけた。


山の写真を投稿していたサイトへと接続する。


あの山に関して、もっとなにか書かれていないだろうかと読み進めていると、都市伝説へ行きついた。
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