胎動
「病院へ……行ってました」


あたしはようやくそう答えた。


「嘘をつくな! 学校をサボったんだろう!!」


「嘘じゃないです。学校に行かなかったのは体調が悪かったからで……」


説明しているそばらか、叔父の手が飛んで来てあたしの頬に衝撃が走った。


一瞬なにが起こっているのか理解できなかった。


気が付けば玄関先で横倒しに倒れていた。


右頬がジンジンと熱を持ち、痛みを感じる。


殴られたのだ。


そう理解すると同時に2発目が飛んできた。


今度は足で、腹部を蹴られたようだ。
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