胎動
「どうした2人とも」


透の声に振りむと、透もあたしの顔を見て驚いている。


「まだ体調が悪いのか? なんで学校に来たんだよ」


そう言いながら、あたしの鞄を持ってくれる。


「うん……1人でいたくなくて」


そう言うと、透と梓は目を見交わせた。


「そっか。そうだよね」


そう言って頷く梓。


ちょっと勘違いしているようだけど、訂正する元気はなかった。


「でも、授業受けれるのか?」


透にそう聞かれてあたしは左右に首を振った。
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