殺戮合宿〜モンスター〜
「先生は、俺たちが犯人だと思ってるんですか?」


そう聞いたのは俊和だった。


浅野先生は黙り込み、俯いた。


「答えられないのは、肯定の意味ですよね」


あたしは浅野先生へ向けてそう言った。


「それ以外になにがあるって言うんだ?」


浅野先生が苦し気に言葉を吐き出す。


しかし、その言葉は鋭利な刃物となって、あたしたちの胸を突き刺した。


浅野先生はあたしたちが亮輔を殺したと思っている……!


「殺すワケないじゃん! なに言ってんの!?」


祐里が叫んだ。


そうだ、あたしたちが亮輔を殺すなんてありえない。


「俺たちは殺してない!」


俊和が浅野先生を睨み付けてそう言った。


浅野先生はなにも答えない。
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