殺戮合宿〜モンスター〜
「そのシナリオを作った人と連絡取れない?」


そう聞くと『ちょっと待ってろよ』と言われて、ゴソゴソと何か物音が聞こえて来た。


『シナリオを作ったヤツは栗田っていう男だ。今は映画のシナリオを手掛ける仕事をしていて、まだ連絡も取り合ってる』


その言葉にあたしは目を輝かせた。


シナリオを作った人なら、なにか知っている可能性はある。


あたしは映画部の面々を見つめた。


不安そうな表情でこちらを見ているので、小さく頷いてみせた。


『番号を教えようか?』


「お願い!」


兄の言葉にあたしは大きな声で、そう言ったのだった。
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