殺戮合宿〜モンスター〜
「さっき兄から栗田さんの番号を教えてもらったんです。ちょっと、緊急事態で」
『緊急事態』という単語に栗田さんが『なにがあったんだ?』と、真剣な口調で聞いてきてくれた。
「あの、今あたしは藤棚高校の映画部で、合宿に来ているんです」
『あぁ! そうだったのか。君も藤棚高校の映画部の子か!』
あたしの説明に急に親近感がわいたのか、栗田さんの声は大きくなった。
「はい。そこで兄や栗田さんが作成したモンスターを観ました」
『あれを見たのか。恥ずかしいなぁ。ひどい出来栄えだろ』
その質問に思わず、はい、と言いそうになり、口を閉じた。
「それより、栗田さんはモンスターのシナリオを書かれたんですよね?」
『そうだよ、俺が書いた』
「モンスターって、実在する生き物なんですか?」
思い切ってそう訊ねると3秒ほど沈黙が流れた後、笑い声が聞こえて来た。
『なに言ってるんだよ。そんなわけないだろう?』
笑いながら栗田さんがそう言う。
あたしは全身の力が抜けて行くような感覚がした。
『緊急事態』という単語に栗田さんが『なにがあったんだ?』と、真剣な口調で聞いてきてくれた。
「あの、今あたしは藤棚高校の映画部で、合宿に来ているんです」
『あぁ! そうだったのか。君も藤棚高校の映画部の子か!』
あたしの説明に急に親近感がわいたのか、栗田さんの声は大きくなった。
「はい。そこで兄や栗田さんが作成したモンスターを観ました」
『あれを見たのか。恥ずかしいなぁ。ひどい出来栄えだろ』
その質問に思わず、はい、と言いそうになり、口を閉じた。
「それより、栗田さんはモンスターのシナリオを書かれたんですよね?」
『そうだよ、俺が書いた』
「モンスターって、実在する生き物なんですか?」
思い切ってそう訊ねると3秒ほど沈黙が流れた後、笑い声が聞こえて来た。
『なに言ってるんだよ。そんなわけないだろう?』
笑いながら栗田さんがそう言う。
あたしは全身の力が抜けて行くような感覚がした。