殺戮合宿〜モンスター〜
ぼーっとここにいれば全員血を吸われて死んでしまう。


そう感じたあたしたちは、それぞれライトを手に持ち、部屋を出た。


「攻撃は俺がやる」


浅野先生は青ざめた顔でそう言い、急いでキッチンへと向かった。


すぐに出て来て、その手には包丁が握られている。


「お前らは離れた場所からライトを当ててくれ」


そう言う浅野先生の声は恐怖で震えている。


しかし、生徒を守るために必死なのだ。


6人全員で外へ出て、あたしたちはグラウンドをライトで照らした。


「あそこだ!」


そう叫んだのは俊和だった。


グラウンドの中央付近に化け物がいる。


あたしたちはライトをそちらに当てた。


化け物が牙をむいてこちらへ向かってくるのが見えて、思わず後ずさりをする。
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