殺戮合宿〜モンスター〜

「わかった」


浅野先生は短くそう答え、顔を覆っている布をずらした。



その遺体を見た瞬間、あたしは息を飲んでいた。


全身の血を抜かれた遺体はマネキンのように白く、透明感があった。


亮輔の顔をここまでしっかり見たことは今までなかったかもしれない。


かたく閉じられた目はまつ毛が長く、引き結ばれた唇は青白く、整った形をしている。


不謹慎だけど、綺麗だと感じてしまう自分がいた。


その後全員で手を合わせ、亮輔の遺体を交代でかついで外へ運び出した。


亮輔の体は想像していた以上に軽くて、涙がでそうになった。


「このくらいで大丈夫だろう」


合宿裏の森の入り口で、浅野先生が深い穴を掘ってくれた。