殺戮合宿〜モンスター〜
そこまで言った時、部屋にノック音が響いた。


「おい、起きてるか?」


声を殺しているが、ドアの向こうから聞こえて来たのは俊和の声だ。


ドアの近くにいた祐里がすぐに飛び起きた。


「俊和?」


ドアへ向けてそう聞く。


「うん。今からみんなで映画鑑賞するだけど、お前らも来ないか?」


その言葉に祐里がこちらを振り向いた。


今から?


消灯時間はとっくに過ぎている。


しかし、祐里はすでに行く気満々な様子で手ぐしで髪を整え始めてしまった。


きっと、呼びに来たのが俊和だったからなのだろう。
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