殺戮合宿〜モンスター〜
こんなとろこに隔離されていたら、孝利はもっと気が狂っていくかもしれない。


「……今晩、ちゃんと謝るよ」


そう言ってもらえてあたしは浅野先生へ顔を向けた。


先生も嬉しそうだ。


やっぱりここへ来て孝利と会話をしてよかった。


そう思った瞬間だった。


あたしの体は孝利に引き寄せられ、小屋の中へと倒れ込んでいた。


え……?


瞬きをするほど一瞬の出来事だった。


小屋のドアが閉められ、木片でつっかえ棒がされたのだ。


それは撮影時に使うため準備していた木片だった。


「なにしてる! 開けろ!!」


外から浅野先生が叫び、ドアを叩く。


咄嗟に身を起こして外へ逃げようとしたところに、孝利が馬乗りになってきた。


全体重をかけられると呼吸もままならない。
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