殺戮合宿〜モンスター〜
☆☆☆

午前中、休憩室で映画に関する本を読んでいると兄から電話がかかってきた。


「もしもし?」


『まだ合宿所か?』


電話に出た途端、そう聞かれた。


「うん、そう……」


そう返事をして、信じてもらえるかどうかわからないまま、合宿所から出る事ができなくなったことを伝えた。


『そんなことになってるなんて……』


そう言って言葉を切る兄。


あたしの言った事を信じていいのかどうか、悩んでいるのかもしれない。


「警察の人も、お兄ちゃんと同じで合宿所を見つける事ができなかったの」


『そうか。あのときのパトカーはやっぱり合宿所へ向かう所だったのか……』
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