殺戮合宿〜モンスター〜
「先生、なにかわかりましたか?」


あたしは食いつくようにそう聞いた。


「あぁ。安藤って生徒のことは年配の先生が覚えてたよ」


先生はそう言いながらソファに腰を下ろした。


「浅野先輩ってどんな人だったんですか?」


祐里がそう質問をした。


「普段は目立たない生徒だったみたいだ。成績も悪くないし、生活態度も問題なし。ただ……」


そこまで言って、一旦言葉を切った。


「ただ、なんですか?」


麻由子がその先を急かした。


「安藤が通っていた時代に、学校近辺で動物殺しが多発していたらしい」


「あ、なんか聞いたことあるかも」


あたしはそう呟いた。

< 194 / 258 >

この作品をシェア

pagetop