殺戮合宿〜モンスター〜
「先生、実はさっき安藤先輩の死について調べたんです」


あたしはスマホを取り出し、その記事を先生に見せた。


「この池ってまさか」


先生もすぐに気が付いたようだ。


「あたしたちが撮影に使おうと思っていた池です」


そう言うと、浅野先生は真剣な表情で地図を見つめた。


「この池に行けば、なにかわかるかもしれない」


和利がそう言って、あたしは頷いた。


「問題はこの池にたどり着く事ができるかどうかだな」


地図を見ながら浅野先生は言った。


この建物から離れることはできない。


それは先生がパトカーに乗った時に証明された。


「行ってみるしかないですよ。そうしないと、きっとこのまま合宿所にいることになる」


麻由子が先生を見つめてそう言った。


「……そうだな」


先生は思案顔のまま、そう言ったのだった。

< 196 / 258 >

この作品をシェア

pagetop