殺戮合宿〜モンスター〜
☆☆☆

腐葉土に足が取られてうまく走れない。


木々の枝が邪魔をしていく手を遮る。


そんな中でも、あたしたちは足を止めなかった。


ひたすら合宿所へ向けて足を前へ前へと出すしかなかった。


後ろから複数の足音が追いかけて来るけれど、振り向く暇だってない。


もう少しで合宿所が見える!


そう思った時だった。


「キャア!」


そんな悲鳴が聞こえてきて、あたしは振り向いていた。


見ると、一番後ろを走っていた祐里がこけて、和利が手を差し伸べている所だった。


咄嗟にライトで2人の後方を照らした。


1体の化け物が2人のすぐ近くまで迫ってきている。
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