殺戮合宿〜モンスター〜
「1つ確認したいことがあって電話したの」


『なんだ?』


「お兄ちゃんたちが作ったあの映画、エンドロールに変な文字を入れた?」


その質問に『はぁ?』と、素っ頓狂な声が帰って来た。


『エンドロールには撮影場所の風景を入れたはずだぞ』


「え?」


撮影場所の風景なんて、1つも映っていなかった。


『おい、お前らが見てる映画は本当に俺たちが作成した映画なのか?』


「そのはずだよ。だって、映画の内容は合ってるんだよね?」


『そうだけど……』


そこまで言って黙り込んでしまう兄。


なにかがおかしい。


そう感じているのかもしれない。


『でも、そのエンドロールは俺たちが作ったものとは違う。それだけは確かだ』


「そうなんだ……」
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