殺戮合宿〜モンスター〜
浅野先生はそう答えて、隣の個室へと視線を落とした。


その瞬間、息を飲む音が聞こえて来た。


浅野先生の顔が見る見る内に青ざめて行く。


「先生どうしたんですか?」


俊和がそう声をかけた。


「いや……」


そう言い、黙り込んでしまう先生。


「鍵がかかってるから、開けてくる」


浅野先生はそう言い、トイレの壁に足をかけて隣の個室へと移動した。


中からカチャッと鍵の開く音が聞こえて来る。


すぐにドアを開けようとしたのだけれど、浅野先生が中から押さえてそれを制した。


「開けるな! お前らはトイレから出てろ!」


そう言われてあたしと俊和は目を見交わせた。


「どうしたんですか? 麻由子はいたんですか?」


そう聞くと「いた。だから、もう、心配ないから」と、震える声が帰って来た。


一体どうしたんだろう?
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