殺戮合宿〜モンスター〜
強烈な血の臭いに強い吐き気が込み上げてきて、その場でしゃがみ込んでしまう。


「だから見るなと言っただろう!!」


浅野先生が麻由子の前に立ってそう怒鳴った。


だって……だって麻由子が……!!


気持ち悪さと動悸が訪れてメマイを感じた。


強いストレスで呼吸が短くなって行く。


「恵里菜、大丈夫だから」


そんなあたしの背中を、俊和が優しく撫でた。


「立てるか? ソファで休もう」


そう言ってくれる俊和に、あたしは目に涙を浮かべながら頷いたのだった。
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