殺戮合宿〜モンスター〜
「ちょっと、どうなってんの?」


男子たちを見て急に不安になり、祐里が大きな声を上げた。


ガサガサという音は次第に近づいてきているように聞こえられる。


「浅野先生!」


あたしは小屋の外へ向けて声を張り上げた。


先生は外にいるはずだ。


大きな声を出せば、きっと異変に気が付いてくれる。


そう思ったのだ。


「浅野先生! ドアが開かないんだ!」


亮輔も叫ぶ。


みんなそれぞれに浅野先生の名前を呼びはじめたけれど、外からの反応は聞こえてこない。


「なんで……?」


麻由子が泣きそうな顔をしたとき、孝利がスマホを取り出した。
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