殺戮合宿〜モンスター〜

「合宿所に電話をかけてみよう」


そう言い、素早く電話帳から番号を出し電話をかける。


数コール後に浅野先生が電話に出たようだ。


孝利が浅野先生に連絡を取っている間にも、外の物音は聞こえ続けていた。


祐里が怯えたように自分の体をギュッと抱きしめている。


あたしは小窓に近づき、外の様子を確認した。


外は思っていた以上に暗くなっていて、野生動物が近づいてきてもなかなか気が付かない状態になっている。


「浅野先生が助けに来てくれるって」


孝利がそう言って電話を切った。


ホッとした雰囲気が小屋の中に流れたのもつかの間、外から低い唸り声が聞こえて来たのだ。