殺戮合宿〜モンスター〜
浅野先生のイタズラ?


そう思ったが、脳裏に焼き付いた化け物が先生だなんて思えなかった。


それに、先生はついさっき合宿所の電話にでたばかりだ。


「イヤァ!」


浅野先生の可能性はないとわかると、祐里が再び叫び声をあげて窓から逃げた。


その瞬間手が電球のスイッチに当たったようで、小屋の中は再び暗転した。


思わず身がすくむ。


あんなもの見た後だから、暗がりに恐怖を感じる。


「消えた!」


小屋の隅で小さくなっていると、孝利がそう言った。


「本当だ……」


麻由子も目をパチクリさせてそう言った。


あたしはどうにか立ち上がり、窓へと近づいた。

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