殺戮合宿〜モンスター〜
孝利が見ている方向へ視線を向けると、そこには黒く、ドロドロに溶けた化け物がいたのだ。


小屋の中から見た化け物と一緒だ!


化け物は牙をむき出しにして今にも孝利に襲い掛かろうとしている。


「イヤァ!!」


祐里が悲鳴を上げてその場にうずくまる。


どうしよう、どうすればいい!?


混乱する中、兄が作成した映画のワンシーンを思い出した。


化け物には攻撃することができる!


そう思いついたあたしは落ちていた木切れを手に取り、躊躇することなく化け物へ投げつけた。


化け物の動きが止まり、痛みにうめき声を上げている。


本当に当たった!
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